こころの季節
札幌の街は、
ここ1週間くらいの日差しや気温で、
少しずつ雪解けが始まってきました。
顔を出した湿ったコンクリートが、
暖かさで乾いていく匂い。
雪の中に埋もれてしまっていた、
誰かの落し物の手袋。
不思議です。
あんなにも降り積もった雪も、
春が来ればまた水となってどこかに流れていく。
降るときは音もなく激しく、
解けるときは音もなく静かに。
春から始まる四季を1年と捉えると、
この1年は随分と落差の激しい1年だったように思います。
とんでもない暑さが続いた夏があったかと思えば、
とてつもない量の雪が降った冬がきて。
札幌に帰ってきて4年半ほどになりますが、
ここまで両極端だったのは初めてな気がします。
ただ、
これだけはっきりとした季節差があると、
ある意味で切り替えがしやすいというか、
雪が好きな理由にもなるのですが、
色々な節目を付けやすいという感覚もあります。
横浜に住んでいた12年間は、
雪が積もることはほとんどありませんでしたので、
札幌出身の僕は、
いまいち冬を感じられなくて、
長い長い秋があった後に、
気付いたら春が来るようなイメージでいました。
心にも季節がある。
なんていう表現は月並みかもしれませんが、
“区切りをつける”とか、
“切り替える”という意味では、
すごく良い表現だと思っています。
時に心まで凍てつくような寒さを感じる冬があって、
心同志を寄せ合ったりする。
少しずつ凍った心の水が解け、春が来る。
木々が芽吹き、開いた花に癒されたり、
裏腹に花粉に悩まされたりもする。
爽やかな初夏の風を、
誰かが開けてくれた優しさの窓から感じられたかと思えば、
突き刺すような強い真夏の日差しに、
また心を折られそうになったりもする。
夏を見送る寂しみと、
少し落ち着く秋への期待とが入り交りながら、
心の栄養補給をして、
また来る冬に備えたりする。
良さも悪さも、
好きも嫌いも、
温かさも冷たさも、
優しさも厳しさも、
人それぞれ、色々あって。
だからこそ、素敵で、
だからこそ、怖い。
寄り添えばすべてが解決するわけではないですが、
寄り添うとそこには温度があったり、
鼓動を感じたりできます。
“繋がる”ってそういうこと。
倒れてしまう前に、
壊れてしまう前に、
その心に、
寄り添わせてください。
いつでもお待ちしています。
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ご覧いただきありがとうございます。
ここがあなたの心の寄り処になれますように。
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