ふたりの適温

並んで歩くからって
常にまったく同じ熱量でなければいけないというわけではない

たとえば二人三脚で片足を結んでまっすぐ進む時は
できるかぎり同じが良いけれど
コーナーを曲がるときや折り返し地点なんかでは
内側にいる人が少し抑えて
外側にいる人が少し上げることが必要になったりはする

たとえば画面の上下に出てくる障害物を
カメラに映ったふたりがかわしていくゲームなんかでは
障害物が下にある時は背の低い方が背伸びをしなくてはいけなかったり
上にある時は背の高い方がかがまなくてはいけなかったりする

たとえば今日は体調が優れないなって時に
「今日も元気に頑張ろう!!」って言われて
なんだか断りもできずに「お、おーっ・・・!」って苦笑いしながらも
悟られまいと無理してしまったりする

いつも一緒に居たら
無意識に気にしなくなっていたりして

繋いでいた手にすごく力が入ってしまっていたり
ペースが乱れて
呼吸がひどく荒くなっていることに気付かなくなっているかもしれない

だから
いつだって誰だって

そんなことで?
こんなことで?って思わずに

あなたが苦しい時は「苦しい」って言って良いし
自分が行き過ぎていないか
隣に居るその人が苦しくないかって確認した方が良いんだと思う

ふたりの“適温”は
そうやって作っていく。

投稿者プロフィール

榊原一樹
榊原一樹くれたけ心理相談室札幌支部 心理カウンセラー
ご覧いただきありがとうございます。

ここがあなたの心の寄り処になれますように。

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