おじいちゃんが冬に外を徘徊してしまう理由
認知症のおじい様が施設を出て徘徊してしまうという話をお聴きしていて
そこにどんな理由があるんだろうと考えていました
徘徊と言ってもそんなに遠くまで行かないとのことだったのですが
どうやらその施設を出てすぐの雪景色が
昔住んでいた場所の景色に似ているとのこと
お孫さんと一緒に暮らしていた頃に
学校へ行くためのバス停の周りを除雪するのが日課になっていた様なのです
一般的に認知症の症状が進行すると
記憶の低下は短期記憶(直近の記憶)⇒長期記憶⇒エピソード記憶へ広がっていくと言われますが
その方もお孫さんの顔や名前の認識は忘れてしまったりぼんやりとしているけれど
その日々の記憶は心と身体で覚えているのでしょう
ご家族の寂しさも感じつつ
それでも記憶や思い出の温かさを感じずにはいられませんでした
飲食業で長く務めてきた頃も
スポーツインストラクターのお仕事をしていた頃も
自分の親以上の年齢の方のお話を聴かせていただくことは多くあり
また母が経営していた小料理屋のお客様も母と同年代か上という方がほとんどでしたので
飲みに連れて行っていただいたりスナックで一緒に歌わせていただく機会もよくありました
皆様がそれぞれの人生を謳歌しつつも
ときどき晩年への寂しさも口にされたりします
無責任に「元気を出して」なんて言葉はかけられませんが
いつもお伝えするのは『僕はまだまだお話をしたいし、お聴きしたいですよ』ということ
笑顔で楽しそうにご自身の昔のお話やご家族のこと、最近の趣味の話などをされている姿は
年代に関わらずとても輝いていらっしゃるから
僕はその表情、その声、その心が大好きなんです
「お孫さんの結婚式のためにダイエットするってお決めになったんですから。
頑張ろうって思わなくていいからお友達とご一緒に楽しく運動しましょう。
でもレッスン中はお話やめてこっち見てくださいねー」
「ウチ(オリックス)と日本ハムの優勝争い観るまでは元気で居てくださいよ」
そんな風にお話しをしたら
次にお会いする時にはびっくりするくらいしゃきっと元気にお話をしてくれたりすることもありました
何でも良いからお話をするってとっても大事ですし
話し始めたら気付くこともあったりします
「思ったより話し込んじゃって、妻に頼まれてた買い物あったんだった」
「あら、こんな時間!帰ってごはん作らなきゃ」
って急いでお帰りになったり
その時のちょっと恥ずかしそうな、でも嬉しそうな表情って
本当に本当に素敵なんですよね
もしかしたら年代の違いなどでわからないお話もあるかも知れません
その時は分かるまで教えてもらいます
同じ時代を
同じ目線を
同じ空気を感じたいから
榊原一樹の心理カウンセリングは
遠方に住むご家族のためにカウンセリング時間を活用していただいたり
ご家族がご不在の時に親御様のお話を伺う時間などにもご利用いただけます
ぜひご検討・ご相談いただけましたら幸いです
皆様の素敵なコミュニケーションのために。
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ここがあなたの心の寄り処になれますように。
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