春の匂いがした

懐かしい匂いがした。

振り返っても、
あの景色が戻るわけではないけれど、
何度か、
きょろきょろと辺りを見渡した。

それは少年の頃に、
どこかで嗅いだ匂い。

 

 

 

コートを脱いだら、
服に付いた匂いが香ってきた。

これもまた、
懐かしい匂い。

東京でお仕事していたときに染み付いていた、
コーヒー屋さんの香ばしい匂い。

 

 

 

昨日も少しお話しましたが、
僕は匂いや音に物凄く敏感で、
それが少し遠い距離でも、
一瞬すれ違っただけでも、
強く感じてしまうくらい。

ときどき便利で、
ときどきしんどいです(笑)

「あ、この人、体調悪いな。大丈夫かな?」もあれば、
「あ、この人、お風呂入ってないな。大丈夫かな?」もあります。

 

 

嗅覚は五感の中でも唯一、
大脳辺縁系に直接繋がっているため、
その中にあり記憶を司る海馬という部位にほぼ直接信号を送ることが出来ると言われています。

匂いを感じると、
記憶のファイルからそれを見つけ出して、
そのときの感情や記憶が呼び起されるという仕組みのようです。

 

記憶の内容によって良くも悪くもありますが、
僕はこの感覚すごく好きです。

あの人が付けていた香水の匂いだ、とか、
あの道に咲いていた花の香りだ、とか。

 

もし、
それを思い出しても辛くないならば、
少しだけ浸ってみるのも悪くないかもしれません。

 

皆さんは、
思い出の匂いや、
好きな香りはありますか?

 

僕は季節の変わり目の匂い、
プールや漂白剤の塩素の匂い、
新しい服の匂い、
塗りたての塗装の匂い、
深煎りのコーヒーを蒸らしているときの匂い、
灯油ストーブの匂い、
銀木犀の匂いが好きです。

投稿者プロフィール

榊原一樹
榊原一樹くれたけ心理相談室札幌支部 心理カウンセラー
ご覧いただきありがとうございます。

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