あなたも見習ったら?
あの子のママは
わたしが遊びに行くと
いつもあの子に
「あなたも見習ったら?」って言う
あの子はそう言われるたびに
少し哀しげな顔になるのを知っている私は
いつも何て言ったらいいか分からなくなる
わたしはわたしだし
わたしの大好きなあの子には
わたしが憧れる素敵なところがたくさんあるのにな
先生はあいつらに
「お前らも見習え」って僕を指して言う
余計なこと言わないでほしい
僕らの仲を切り裂くような真似しないでほしい
僕はただ勉強が得意だっただけで
サッカーが上手なあいつや
おしゃれでかっこいいあいつ
おもしろいことがいっぱい言えるあいつらが
ずっともっと、うらやましかったりするのにな
それぞれに良さがあって
それぞれに輝きがあって
憧れも目標もまたそれぞれ
“見習う”ってことも
自分が本気にならないと
受け止められなかったり
実にならなかったりするし
誰かの「こうなってほしい」は
相手の「こうなりたい」とは別だったりする
色々な環境や条件みたいなものは
それぞれにあるかも知れないけれど
まず何よりも大切なのは
その人自身の気持ち
正しいとか一般的とか
そういうのはいったん置いておいて
今ここにいるあなたはどうしたい?
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ここがあなたの心の寄り処になれますように。
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